近年、物価の上昇が止まりません。特にPCの値上がりは深刻で、新品のゲーミングPCを買おうとすると20万円かかるのは当たり前になっています。かといって中古PCには不安が残りますし、大きなデスクトップPCは置き場所にも困ります。
そんな中、最近注目を集めているのが「ミニPC」です。省スペースなのに年々性能が上がっており、高性能なCPUを積んだモデルなら、外部GPUなしでもある程度のゲームが遊べるとも言われています。
果たしてそれは本当なのか。今回はIntel Core Ultra 9を搭載したGEEKOMのミニPC「IT13 Max」で、実際にどれだけゲームが遊べるのかを検証しながら紹介していきます。

開封の儀
GEEKOMは中華系ミニPCブランドの中でも比較的信頼できるブランドです。中華ミニPCは正直ピンキリな印象がありますが、GEEKOMは日本向けに正規販売しており、販売年数・台数も多く、技適もきちんと取得しています。技適の無い製品は電波法違反になってしまうため、ここは選ぶうえで大事なポイントです。
外観はシンプルな箱型で、金属製のシェルを採用しています。見た目から重たいのかと思っていましたが、実際に持ってみるとかなり軽く、重さは約830g。片手でも楽々持ち運べる重さでした。


付属の電源はDCタイプで、日本のコンセントに合うプラグになっています。海外製品だと変換プラグが必要になる場合もあるので、この点は安心です。
付属品としてHDMIケーブルが入っているのも地味に嬉しいポイント。さらにVESAマウント用の取り付けパーツも付属しており、モニターの裏に本体を装着することが可能です。この使い方なら、デスクの上や配線をよりシンプルにできます。これもミニPCならではの魅力のひとつだと思います。
入出力端子をチェック




前面には4基のUSBポートとイヤホンジャックを搭載。背面にもUSB AやUSB Type-C、HDMIなど幅広い端子が用意されています。昔のミニPCは端子が少なくて不便なイメージがありましたが、その心配は不要です。
特に背面のType-CポートはUSB4対応で、120Wの給電にも対応しているのは大きなポイント。モニターへの給電もこのケーブル1本でまかなえそうです。また、Wi-FiやBluetoothなどのワイヤレス機能も内蔵しているため、追加パーツなしでそのまま使用できます。
内部を開けてみる
ネジ4本を外すだけで、簡単に内部へアクセスできます。中を覗いてみると、SSDをさらに2枚追加できるスペースがありました。唯一スペック上の弱点に感じていたストレージ容量も、自分で簡単に拡張できるのは嬉しいポイントです。

スペック紹介
今回検証したGEEKOM IT13 Maxのスペックは以下の通りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | GEEKOM IT13 Max |
| 価格 | 129,900円(セールでさらに安くなる場合あり) |
| CPU | Intel Core Ultra 9-185H |
| メモリ | 24GB |
| ストレージ | 500GB SSD(増設可能) |
CPUはCore Ultraシリーズの中でも上位モデルにあたるUltra9-185Hを搭載しており、グラフィック性能にも期待が持てます。メモリ容量は32GBだと少しやり過ぎ、16GBだと物足りない中で、24GBというのはちょうど良いバランスだと感じました。ストレージのSSDはゲームを入れるにはやや物足りない容量ですが、その分価格を抑える工夫がされているとも言えます。
より詳しいスペックは公式サイトの製品ページをご確認ください。
公式サイト:https://geekompc.geekom.jp/4c37IEm
ベンチマーク結果
ベンチマークについては、すでに多くの人が調べて公開しているので、ここでは結果だけサクッとお見せします。今回は「FF14 黄金のレガシー ベンチマーク Ver.1.1」を使用しました。

結果は、高品質設定のFHDで「普通」評価。高品質のまま4K設定にすると「設定変更が必要」という評価になりました。この数値は、おおよそ10年前に主流だったグラフィックボード「GTX 1050 Ti」と同等レベルとされています。
単純に考えると、当時の3Dゲームくらいなら高設定以外は遊べる可能性がありますが、CPUやメモリには最新のパーツを積んでいるぶん、当時の環境より有利になっているはずです。本当にそうなのか、実際にゲームで確かめてみます。
実際にゲームを遊んでみた
ここからが今回の本題です。最近正式リリースされた話題作「パルワールド」を中心に、他にも動作感をチェックしたタイトルをまとめて紹介します。

| タイトル | 動作の目安 |
|---|---|
| パルワールド | 設定を最低にすれば普通に遊べるレベル |
| Apex Legends | 設定次第で60FPS安定、最大80FPSほど |
| ストリートファイター6 | 中設定は対戦中もっさり。低設定なら快適 |
| ホグワーツレガシー | 中設定で60FPSが出る場面もあるが、小設定推奨 |
| モンスターハンターワイルズ | 解像度をHD画質まで落として、ようやく遊べるレベル |
結果としては、「グラフィックの美麗さを求めなければ、わりと色々なゲームで遊べる」という印象です。普段使いや作業用としても十分な性能があり、できることの守備範囲は思っていた以上に広めでした。
ただし、どんなゲームでも快適に遊べるというわけではありません。目安としては、PS4やSwitchで発売されているタイトルであれば動く可能性が高い、というくらいに捉えておくとよさそうです。
まとめ
良かった点
- 昔のミニPCで感じていた入出力の少なさや拡張性の低さがしっかり改善されている
- CPUに対してちょうどいい24GBのメモリ、増設可能なSSDなど、コスパを意識した構成
- GPUを積んでいないことを考えると、ゲーム性能は十分健闘している
- 懸念していたゲーム中のファンの騒音や発熱も、遊んでいる限り全く気にならなかった
気になった点
- 外装が指紋などの油汚れが目立ちやすい(そこまで触らないので気にならない人も多いはず)
- 電源がDCジャックなので、Type-Cで統一されているとより良かった
- デフォルトのストレージが500GBしかなく、ゲームを入れるとすぐにいっぱいになる
こんな人におすすめ
- 中古PCは避けたいけれど、新品のゲーミングPCには手が出しにくい人
- デスクトップPCを置くスペースが無い人
- ゲーミングノートPCも買いたくない人
- 省スペース・低コストでゲームも作業もこなしたい人
今回のタイトルにあった「ミニPCは11万円で買えるゲーミングPCになるか?」という問いへの答えですが、設定次第で十分ゲームも遊べるというのが結論です。ハンドヘルドPCと同程度のゲーム体験は期待できると感じたので、新たな入門用ゲーミングPCとしてのポテンシャルは十分にあると思います。
最近の値上がり傾向を考えると、11万円前後というのは十分アリな選択肢ではないでしょうか。もっと詳しい情報が気になる方は、ぜひ製品ページも合わせてチェックしてみてください。

