新型ROG Xbox Ally XとAllyを2週間ほど貸してもらえたので、毎日遊んで使い込んで感じた感想を書きます。
2機種どっちがオススメか?
遊べるゲームにどういった違いがあるか?
自分が買うならどっちか?
など違いについて話します。
STEAM Deckとの比較もしてROG Xbox Ally Xとどういった魅力の違いがあるのかも話すので、迷っている人はぜひ最後までご覧ください。
貸出機のレビューだけど、貸出による動画作成の義務や動画内容についての指示はないため、私の正直な意見のみを語るので安心(?)してみて下さい。案件の方がスぺック間違いとか減って安心な気もする。
YouTube版レビューはコチラ
新型ROG Xbox Ally Xの2機種を比較レビュー
2機種の主な違いとそれによって感じた体験の差を話します。

価格
ROG Xbox Ally Xが139800円
ROG Xbox Ally が89800円
なんと5万円差。ゲーム機としてみると非常に大きな差。約1.56倍の価格差。
Allyが安すぎるし、Ally Xは高いと感じてしまう。しかし、実際に使ってみると納得の価格差ではあった。
カラー
ホワイトとブラックの他にボタン類の色も異なる。個人的にはホワイトが好き。

CPU
ROG Xbox Ally XがAMD Ryzen™ Z2 Extreme
ROG Xbox Ally がAMD Ryzen™ Z2 A
この記事ではベンチマークテストは行わないが、Z2EとZ2Aだと数値的に2~3倍近い大きな性能差がある。
実際にプレイしてみてもその性能差は価格差以上に感じた。
メモリと記憶容量
ROG Xbox Ally Xがメモリ24GB SSD 1TB
ROG Xbox Ally Xメモリ16GB SSD 516GB
SSDは516GBだとすぐカツカツになるけど、ASUS公式ページにSSD換装などは用意という説明がある。
そのため、自分で換装できるなら問題ないかもしれない。
インパルストリガー搭載の有無
PS5にも似たような機能があるが、自分はOFFで使っているため個人的に必要性は感じなかった。
ゲームへの没入感や体験を重視するなら良い機能だと思います。

インターフェースのUSB4(サンダーボルト)の有無
ASUSから出ている外部グラフィックボードを接続できるのはXのみ。その他USB4接続できるモニターなども直差しで使えるのは大きい。
重さ
ROG Xbox Ally X: 約715g
ROG Xbox Ally: 約670g
約45gの重さの違いがある。
実際に持って遊んでみると数値以上に差を感じる。しかし、コントローラー部分のグリップ部がかなりしっかりしているので安定感はXも良好(手羽先と言われているらしい)

バッテリーの違い
ROG Xbox Ally X: 80Wh
ROG Xbox Ally: 60Wh
昔から「自作PCの電源はケチるな」と言われるくらいPCは電源が命。
実際、パワーが大きい分、Xの方が動作が安定しておりパワーにも余裕があるように感じた。
実際に遊んでみて感じたこと
ROG Xbox Ally / X共に想像以上にパワフルに色んなゲームを遊べる。
私のライブラリのゲームだと、ROG Xbox AllyはPS3~PS4までの3Dゲームなら快適に遊べました。
例えば、ダークマスターリマスター版などはFHD画質設定の60fpsで安定して遊べました。

一方で、PS5のいわゆるAAAタイトルなど、グラフィックの美麗さをウリしているようなタイトルは厳しい印象だった。
例えば、ホグワーツレガシーなどは遊べるがFPSが30以下に落ちてカクつくため快適にプレイするのは厳しかった。

一方でROG Xbox Ally Xはどんな3Dゲームも設定を調節すれば一通りのゲームは遊ぶことが可能。想像以上にパワフルでした。

MOD導入も簡単!同人ゲームや美少女ゲームも遊べる
64bitのWindows OSなのでMODの導入も簡単。

同人ゲームや古き良きPCゲームも普通に遊ぶことができます。てか、SteamDeckではなく、ROG Xbox Ally Xを選ぶ理由ってここが大きいと思うのですがあまり触れている人がいません。
SteamDeckでもWindowsをデュアルブートしたり、やりようはあるんですが面倒くさいです。
最初からWindowsを搭載している本機は、WebブラウザからゲームをDLしたりUSBで写したり、通常のWindowsと同様にあらゆるPCゲームを遊ぶことが可能です。

パッド操作とマウス操作(スティックでマウスを操作できる)も簡単に切り替えられるのでパッド非対応のノベルゲーなども意外と快適に遊ぶことができました。
良かったところ
指紋認証やショートカットボタンが便利
電源ボタンが指紋認証になっており、電源ボタン→そのまま認証という流れ自然で素早くゲームプレイまで行けます。

コレがかなり便利。
電源を押してスタンバイ状態にすれ1週間くらいバッテリーが持つし、もう一度電源を押せば前回のゲーム画面にすぐに戻れます。
左のメニューボタンが便利→音量や明るさ調節も可能。長押しで出るタスクマネージャーなどを開けるのも便利。
バッテリー持ちが想像以上に良い。
右上の電源ボタンを押して終了、長押しでWindowsのシャットダウンも可能。
右上のボタンを押すことで2日後くらいに再開してもバッテリーが残っていて普通に再開が可能。
この辺はゲーム機っぽくて良かった。
コントローラー部分が快適
Xboxコントローラーのような操作感を意識したというコントローラー部分は、非常に快適。
本体のサイズが大きく、重たそうな印象があったのですがグリップ部がしっかりしており数時間プレイしても疲れなかった。

ボタンの質感やトリガー、デザインなども上質で高級感があって素晴らしい。

バッテリー持ちが良い
個人的に本機の一番大きな魅力としては、バッテリー持ちが非常に優秀になったこと。
Windows搭載のいわゆるUMPCは、他にも沢山ありますがバッテリー持ちが貧弱なの物が多く、ゲームを遊ぶと2時間くらいしかもたない物が多いです。
しかし、ROG Xbox Ally とXは4~5時間はぶっ続けで遊べます。凄い。
さらにスタンバイ状態なら3日くらい置いておいてもゲームを同じ場所から再開が可能です。シャットダウンしないでも1週間くらい中断できるので非常に手軽にゲームを遊べます。
しかも再開も電源ボタンを押して指紋認証までがスムーズ、スリープやスタンバイ状態から戻ってもWindowsでよくある動作の不安定さが殆どない。これが本当に素晴らしい。
ROG Xbox Ally Xは想像以上にパワフル
AAAタイトルでも設定を落とせば遊べます。ターボモードで遊んでもオーバーヒートして著しく性能が下がるような事は一度もありませんでした。
USB4一本でPCモニターに映して通常のWindows PCのように使用してもサクサク快適に動くので、色んな使い方ができ、Allyよりもストレスが少ない。
気になったところ
ログイン関係が必須のセットアップ
これはASUS製品全般に言えることですが、最初にインターネットの接続とMicrosoftアカウントのログインをしないと勧めないUIになっています。
Windowsなのでコマンドプロンプトから操作すればこの辺はスキップできますが、他のメーカーのPCなどは必須ではない物があるため、わざわざそれをしないといけないのも面倒に感じます。
また、Xboxのアプリがデフォルトでインストールされており、これによりXboxアカウントへのログインも半強制。
最初は戸惑う操作性
チュートリアルなどがあるわけではないため操作性に慣れるまでが非常に大変。
最初の3日間は、Windowsともゲーム機とも言えない微妙な操作性でストレスでした。
特に文字入力関連の操作はかなり癖が強く非常に面倒に感じます。
セットアップでのパスワードの入力やゲーム内でのキャラクター名の設定時など、キーボードが上手く動作しなくて色々と困惑することが多々ありました。
特に最初は、セットアップなどで設定やログインで文字入力が多く、ストレスに感じる作業が多いので注意が必要です。
ある程度設定が完了してゲームを遊べる状態になれば、ストレスは殆どなくなりました。
動作が安定しない時がある
このPCには、一般的なWindowsのデスクトップ画面のようなモードと、Xboxのゲーム機のUI画面のようなフル画面モードという2種類の画面モードがありますが、これが喧嘩してよくわからない挙動をすることがあります。
前述したキーボードなどの操作性の悪さなど、Windowsとゲーミングポータブル機としての親和性の無さによるものだと思います。
昔ポータブルゲーミングPCの購入をしようか迷ったけど、やめた理由がこのUIの分かりにくさによるものだった。
今回、若干改善した物の劇的に良くなったと言えば、ここに関して言えば、そこまで差はなく期待値を超えてはこなかった。
発売前のイベントではXbox導入によってまるでコンシューマーゲームのような操作性!みたいな告知だったので期待しすぎた。
しかし、Windows系のゲーミングポータブルPCのなかではだいぶマシな部類であるのも事実です。アップデートに期待。
結局、ROG Xbox Ally / X どっちを選ぶ?
私が選ぶならROG Xbox Ally。
というのも、私はポータブルゲーミングPCを買おうか迷った結果、軽量なゲーミングノートPCを購入した。購入理由は家でしか遊ばないなら軽量なノートPCの方が使いやすいと思ったから。

ROG Xbox Ally XはノートPCと購入理由が被ってしまう。
一方、ROG Xbox Allyの価格はSTEAM Deckと並ぶ安さなので手を出しやすいです。
サブサブ機的なポジションに丁度いいのです。
手軽にゲームを遊びたい時、例えば寝る前のちょっとした時間や、リビングでテレビを見ながらゲームを遊びたい時に使いやすい。
私の場合、ROG Xbox Ally Xは性能や価格的にもサブ機くらいになってしまう。ゲーミングノートPCを持ってるとポジションが被ってしまいます。
とはいえ、Xは遊べるゲームの広さ以外にも動作の安定面でも上回っている印象でした。
軽さと見た目以外はXが完全に上位互換。5万円の価値差が気にならないならXを買った方が間違いないです。
メインのゲーミングPCを持っていてサブ機として使いたいならROG Xbox Ally X、
外部グラボを接続してゲーミング用のメイン機としてROG Xbox Ally Xを使う未来がある人も有。
サブサブ機と割り切って、重たいゲームではなくミドルクラスまでのゲームを手軽に楽しみたい人はROG Xbox Ally。
どちらもType-C接続でモニターに出力が可能ですが、Allyは電源と誤認識してエラーになる事が多々あったがXは安定して接続できた点も注意。XはUSB 4なので供給電力が多く、対応している製品が多いのは地味に大きなかも。
実物を触ってしまったらROG Xbox Ally Xの方が色んな場面で安定しているので、5万円余裕で払えるならXをオススメします。正直、ノートPC買ってなかったらX買ってました。
ライバル機 STEAM Deckとの住み分けは?
FHD対応であること、WindowsPCとしても使用できる事、Xに関してはスペック的に大きく上回っていること。
逆に操作性が最適化されており、より携帯ゲーム機らしい手軽さがあるのは相変わらずSTEAM Deck。
ROG Xbox Ally の大きな強みは、64bitのWindows PCという事でしょう。
これによってSteamやXboxとは関係ない同人ゲームやPCゲームも普通に遊ぶことが可能です。
STEAM Deckもデュアルブートなどで遊ぶことはできますが、保存領域を圧迫しますし、何よりOSを入れたり切り替えるのは面倒くさいです。
STEAM Deckを買うなら一番安いモデル。中間をとりたいないならROG Xbox Ally、お金に余裕があって妥協したくないならROG Xbox Ally X。
総評
最初は操作性が独自すぎて使いにくい印象を受けたが、セットアップや設定が終われば後は非常に快適なポータブルゲーミングPCになりました。
SteamDeckの方が操作性などの分かりやすさはあるものの、性能面ではAllyの方が若干上、Xは大幅に上回っています。
WindowsPCなので同人ゲームや美少女ゲームも遊ぶことができるのもROG Allyの大きな魅力です。
しかし、Ally Xは価格を考えると持ち運ぶのはかなり躊躇いがある。
手軽さでだとSteamDeck>Ally≧Ally X。
できる事の多さだとAlly X>Ally>SteamDeck。
5万円あれば安いノートPCも購入できるため、その辺との組み合わせも考慮して自分の用途に合った物を選ぶと良いでしょう。




