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【新型 ASUS ROG Flow X13 GV302XI レビュー】PD給電バッテリー駆動の性能検証【65W制限と100W給電】

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目次

持ち運べる軽くてクリエイティブなゲーミングノートパソコンの条件とは?

デスクトップパソコンをメインで使っていたんだけど、旅先やベッドの中でも作業をしたいと思って軽量で持ち運びができるノートパソコンを探していました。

ただ、軽いだけでなく、動画編集にゲーミング用途、趣味の3DCG作成、たまーにDAWなどクリエイティブからゲームまで幅広く重たい処理をこなせるノートパソコンです。

持ち運ぶクリエイティブPCで私が『快適』だと思えるスペックは下記。

  • 重さは1.5kg以下(絶対)
  • モニターサイズは15インチ以下
  • PD接続で給電可能で充電アダプターを軽量化できる
  • ストレスなく動作する性能(CPU i5以上、GPU RTX3050相当)
  • 排熱性能に優れ、熱で性能が落ちにくい
  • 電源ボタンがバックスペースキーの近くに無い

特に重さは重要なスペックです。過去に所有していたノートパソコンの経験所、重量ごとに感じる印象は下記。

  • 2kg以上:持ち運ぶのは現実的ではない
  • 1.7~2kg:持ち運べるが、かなり苦痛
  • 1.5~1.7kg:単体なら余裕、他にも荷物があると苦痛
  • 1.2~1.5:他に荷物があってもギリ許せる重さ
  • 1.2kg以下:いつ・どこへでも気軽に持ち出せる

数百グラム違うだけで荷物としての印象が大きく異なります。

今回はこれらの条件を完璧に満たせるノートパソコンを購入したので紹介します。

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ASUS ROG Flow X13 gv302xi (2023)のスペック

そして購入したのが、このASUS ROG Flow X13 gv302xi 2023年 RTX4070搭載モデル。

ASUS ROG Flow X13 gv302xi 2023年モデルのスペックは下記の通りです。

ASUS ROG Flow X13 gv302xi (2023)
重量1.35kg
画面サイズ13.4インチ
解像度2,560×1,600ドット (165Hz)
CPUAMD Ryzen 9 7940HS
GPUNVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop
メモリ32GB
ストレージ1TB SSD
駆動時間約10.7時間
接続(Type-C)USB4 (Type-C)×1、USB3.2 (Type-C/Gen2)×1
接続(Type-A)USB3.2 (Type-A/Gen2)×1
価格35万

価格が高すぎること以外は完璧なモバイルノートパソコン。完全にオーバースペックですが、バッテリー駆動で性能が落ちてしまう事を考慮して余裕のあるスペックを選びました。

因みに、私が購入後すぐに値下げされて32万になりました。ウソダドンドコドーン

バッテリー駆動でのベンチマーク性能

通常のベンチマーク計測結果は、他の人が出しているので私はバッテリー駆動時のベンチマークをメインに計測していきます。

まずは、FF15ベンチマークを通常品質(1920×1080)で計測した結果。

スコアGPU温度(計測終了時)バッテリー残量
1回目(バッテリー駆動)10402(とても快適)60°60%
2回目(バッテリー駆動)10425 (とても快適)62°51%
3回目(バッテリー駆動)10193(とても快適)62°41%
4回目(バッテリー駆動)10180(とても快適)62°31%
5回目(PD100W給電)10476(とても快適)65°31→34%
6回目(純正アダプター130W給電)11891(とても快適)70°41→46%

※Windowsの電源モード「最適なパフォーマンス」で計測

※6回目のみ「ターボモード」で実行

ターボモードとは?

ASUSの一部のパソコンは性能をフルに発揮するためには『ターボモード』にする必要がある。

しかし、ターボモードを使うには付属の純正充電アダプターで給電している時のみ利用可能。

付属の純正電源アダプターは、まあまあ大きく、480gと重いので出来れば外出先で使いたくないです。

※以下のASUSから発売している100Wの充電アダプターを使えばターボモードで使えるらしいです。(真偽不明)

ASUS ROG Flow X13の排熱性能は超優秀

GPU温度の推移を見てもらえば分かりますが、殆どGPUの温度が上がっていません。

軽量なノートパソコンは冷却性能を犠牲にしている物も多いため、2回目以降のベンチマークスコアが大きく落ちるパソコンもありますが、このASUS ROG Flow X13は殆ど性能が落ちません。

しかし、ASUS ROG Flow X13は、排気口が底面だけでなく右側とキーボード上部にもあるため、冷却効率が優秀なのです。

バッテリー駆動/PD 100W給電でも全く問題ない性能

ASUS ROG Flow X13を購入する前に不安だったのが「PD接続で100W給電ができない可能性」と「電力不足による性能の低下」です。

他サイトのレビューや口コミによるものですが、「PD接続では65W給電しかできず、性能が半分以下になってしまう。」というような口コミがあり、かなり不安でした。

純正充電アダプターは約480gとゲーミングノートパソコンの中では軽量ですが、持ち運ぶのは苦痛な重さです。

実際は、ベンチマーク結果を見ての通り、バッテリー駆動やPD接続で給電をしている場合でもターボモードと大差ない性能(9割程)が出ています。

もちろん、100W給電も可能でした。

※3種類の充電アダプター(Anker Prime Wall ChargerUGREEN NexodeUGREEN Nexode Pro)で試しましたが、何故かUGREEN Nexode Proのみ65W給電になってしまいました。何か相性があるのかもしれません。

Ryzen 9 7940HSはバッテリー駆動でもハイパワー

CPU性能を測定するベンチマークCinebench R23で性能を測定しました。

Multi CoreSingle Core
内蔵バッテリー駆動165111816
純正電源アダプター給電148681820

思ったよりもMulti Coreのスコアが伸びませんでしたが、十分すぎる性能です。

特に低電力時はSingle Coreの性能が重要視されるので、Single Coreの数値が落ちていないのは素晴らしいです。たぶん

実物の外観と質感が思ったよりも良い

ASUS ROG Flow X13の実力見て最初に思ったのは「写真や動画で見るより高級感がある」でした。

写真や動画だと表面の素材がプラスチックみたいで安っぽく、剛性に欠ける印象でした。

しかし、実際はアルミニウムとマグネシウム合金を使用しており、質感・手触りともに良好な素材でした。

サラサラとした表面は、絶妙に凸凹しているため持ちやすく、小傷や手の油汚れなどが目立ちません。

360°回転する2in1ディスプレイが便利

正直、不要な機能だと思っていた360°回転する2in1コンバーチブルディスプレイですが、ゲームやアプリを遊ぶなら最高の機能です。

ベッドの中でゴロゴロしながらノベルゲームを遊ぶ時や、GooglePlay GameでAndroidアプリを遊ぶ時は、大画面タブレットのように扱えて快適です。

キーボードが意外と打ちやすい

意外だったのがASUS ROG Flow X13のキーボードの打ちやすさです。

購入したASUS ROG Flow X13は、日本語配列のキーボードを採用していますが、海外向けのEU配列の穴に無理矢理日本語配列のキーボードを嵌め込んでいます。

Enterキーやスペースキー周りがその影響で少し特殊です。

購入前まではこの配列に慣れるのが大変そうだなぁと思って心配していましたが、実際に使ってみると全く違和感なく使えました。

タッチパッドの位置と大きさ、キーの打鍵感がしっかりしている事が大きいです。

【欠点】電源接続時の通知が煩わしい

ASUS ROG Flow X13にはデフォルトでASUSのパソコン管理アプリがインストールされています。

問題は、それらのソフトが電源状況によって自動でモードを変更したりするたびに通知が出ることです。さらに、電源接続時に毎回暗転して動作が一瞬止まるのも煩わしいです。

設定で変更できそうな気もしますが、今のところ設定方法は見つかっていません。

【欠点】キーボードのバックライトがダサい

かなり細かい部分なんだけど、キーボードのバックライトの光り方がイマイチです。

キーボードの中心部分のみ点灯して、文字の印字全体が光りません。特に日本語キー。

とはいえ、バッテリー持ち重視のためにバックライトはオフで使用しているため大きな不満ではありません。

【欠点】USBの位置が絶妙に使いにくい

これは購入前から分かっていた問題ですが、USBの位置がマウス操作の邪魔になります。

対策としては、L字ケーブルで接続し、外部メモリのSSDを超小型のものに変更。マウスを動かす必要のないトラックボールにしました。

特にこのSSDは親指の爪くらいのサイズしかないので、挿しっぱなしで使えて最高です。

【欠点】重たい作業時のバッテリー持ちが悪い

ASUS ROG Flow X13のバッテリーは、カタログスペックだと約10.7時間駆動可能と書いてありますが、当然そんなに持ちません。

軽めの作業なら5~6時間、少し重めの作業なら4時間、重たい作業は2時間くらいか持ちません。
※電源モード「バランス」、リフレッシュレート60Hz設定、キーボードバックライトOFF

特に、重たい作業時のバッテリー消費は激しく、ベンチマークテストでもわかる通り6分で10%減っていきます。単純計算で1時間しか持ちません。

とはいえ、実際は重たい処理は2割、軽い処理8割くらいで使うことが多いため、体感だと4~5時間くらい持ちます。

半日で作業が完了するなら、十分な連続駆動時間だと思います。

【欠点】ヒンジ部分と画面の耐久性

ASUS ROG Flow X13は、360°回転する2in1ディスプレイが便利と言いましたが、これには大きなデメリットがあります。

というのも、タッチディスプレイはゴーストタッチなどの不具合が起きやすく、360°回転するヒンジも耐久面は通常のヒンジよりも劣ります。

そのため、コンバーチブルタイプのパソコンは通常のラップトップパソコンよりも価格が高く、壊れやすいという欠点があります。

ASUS あんしん保証プレミアムはAmazonで購入しても加入可能

価格35万円のパソコンは故障が怖すぎるので長期保証に加入しました。

ASUSは通常「あんしん保証」という1年の保証がありますが、14800円を支払うことで3年保証の「あんしん保証プレミアム」に加入が可能です。

私はASUS ROG Flow X13をAmazonで購入しました。その場合は、自分で「あんしん保証プレミアム」に登録する必要があります。

主な購入方法は以下の通り。

  • ASUS Storeから対象の「あんしん保証プレミアム」を購入する。※送料770円
  • 初期インストールされているソフト「My ASUS」から購入する。

私は送料がかからない「My ASUS」から購入しました。

ASUS あんしん保証プレミアムは、パソコンのメモリ等のパーツを増設・交換しても保証対象になるらしく、国内で販売している大手PCメーカーの中でもかなり良心的な保証だと思います。

ASUS公式HP サポート よくあるご質問

増設や交換に伴う破損に対しても ASUS のあんしん保証(日本国内保証・要登録)がご利用いただけます。詳しくは ASUS のあんしん保証サイト(https://asus-event.com/anshin/)をご確認ください。

https://www.asus.com/jp/support/faq/1049751/

【良い所】とにかく軽いのにハイスペック

貼り付けスタンド52gとSSD込で1.4kg

ASUS ROG Flow X13は、スペックのわりにとにかく軽いのが最高です。ただ軽いだけでなく、ミドルクラスのデスクトップゲーミングパソコンと同等かそれ以上の性能を持っていて重さは1.35kg。

外出先でも100Wの充電アダプターとケーブルを合わせても総重量が約1.6kgとカバンに入れても苦になりません。

100W給電で充電しながら性能もあまり変わらずに作業可能なので、重量が軽くてハイスペックなノートパソコンを探している人なら、最適なノートパソコンです。

【良い所】バッテリー駆動でも十分な性能

購入前に心配していたバッテリー駆動時のパワーダウンですが、このASUS ROG Flow X13では気にする必要は無さそうです。

RTX4070搭載のオーバースペックなモデルを選んだこともあり、バッテリー駆動とPD接続時の100W給電での動作時でも全くパワー不足を感じません。

外出時はASUS ROG Flow X13と100W充電器を持っていけば、どこでも動画編集や作曲作業が快適に行えます。

この性能なら、家では純正電源アダプターを接続してVRゲームを遊ぶことも可能ですので、ガッツリ重たいゲームも遊べます。

高いけど買って後悔しないノートパソコン

重量が軽く、持ち運びが苦じゃない重さ、メインのデスクトップパソコンよりも高性能な文句なしのノートパソコンです。本体の質感やキーボードにも不満が無く「もっと使いたい!もっと作業したい!」って久しぶりに思えるガジェットでした。めっちゃ高いけど。

定価の35万円は高いけど、今現在は32万円に落ちているし、ASUSから新型のROG Zephyrus G14 GA402XUが発売したこともあって、さらに値崩れしそうな予感がします。(自分が買った直後に発売した。チッキショー

ちなみに、RTX4070はハイスペックすぎるって人にはマウスコンピューターのDAIV Z4っていうモデルもおススメです。RTX3050搭載で1.32kg。価格はポイントやクーポンを使えば約20万円くらいになります。

動画編集と少しゲームを遊びたいって人はこれで十分な性能だと思います。

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筆者紹介

過去のレビュー数200件以上
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20年近くオーディオを趣味で楽しんでいます。
大学では音とデータ分析を中心に学びましたが、その知識を一切生かさずに感覚重視のオーディオレビューをします。

ゲームやPC、スマホなどのガジェットが大好き。
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