2017年10月7日にSONYの新型ウォークマン「 NW-ZX300 」が発売されました。
発表されてからず~~~っと気になっていた商品です。
最近の出費の多さを考えると、買うつもりはなかったんですが、SHURE SE535LTDを持って実際に店舗で音を聴いたら買ってました。
「音楽を聞くだけならiPhoneでもできるから。。」
などと思っていたのになんということでしょう。
しかし!
2日間使ってみて、間違いなく「買ってよかった」と思える商品だったので気合をいれて紹介していきたいと思います。
発売前の展示品をソニーストアでZX300をさわって来た感想は、過去記事にありますので興味のある方はどうぞ
- ソニーの新ウォークマン NW-ZX300 今までの機種との違いは?
- NW-ZX300開封!内容物と外観レビュー
- NW-ZX300を実際に聴いてみた音の感想
- Chromebookでも使えるDAC機能が想像以上に良い
- その他、疑問や検証など
- NW-ZX300レビューまとめ
- 最後に
ソニーの新ウォークマン NW-ZX300 今までの機種との違いは?
前機種ZX100との大きなスペックの違いは以下のとおりです。
良い変更点
- バランス接続に対応
- 別端末でDACとして利用可能
- タッチパネル操作になった
- 新色のブラックが追加
- 画面にマットガラスを採用
残念な変更点
- 約12g重くなった
- 本体記憶容量が64GBに減少
- 充電電池持続時間が減少
意外にもスペックダウンした部分が多いですね。
おそらく、SONYは「NW-ZX300」を「NW-WM1A」の携帯性を向上させた製品として発売したように感じます。
音を聴いてみてもZX100というより、WM1Aの音に近い印象でした。
NW-ZX300は「音質」と「携帯性」に重点をおいた結果、この仕様になったんだと思われます。
ちなみにSONYの公式ページで他機種とのスペック比較表がみれます。詳しく知りたい人はどうぞ
NW-ZX300開封!内容物と外観レビュー
それでは、開けていきましょう!
わりと普通な化粧箱
専用カバーも一緒に購入
専用レザーケースについての記事はこちら
SONY (謎のモノリス的威圧感)
開けたところ
パイオニア XDP-30Rとのサイズ比較
厚さはほぼ同じ
MicroSDスロットを開けると「MADE IN MALAYSIA」の文字が
起動したところ
起動すると時刻調整の画面になり、その後「高音質ガイド」なるものが表示されます。
★「高音質ガイド」の超てきとーな要約
このウォークマンには高音質にするために、良い部品と技術を詰め込んでるよ
イコライザーもめっちゃ良いよ
エージングという「鳴らし」をすると音が変わるよ
この機種の本領発揮は200時間使ってからだよ
エージングって半分くらいオカルトだと思っていたんですが、公式が堂々と公言するのは驚きです。
質感や見た目の感想
マットガラスが個人的にすごく気に入ってます。
手の脂でベタベタしないので常にサラサラツルツルな操作感です。
マットガラスのノングレア仕様は画面がボヤけるかな?と心配していたんですが、ノングレアフィルムを貼った時ほどの画面のぼやけは発生してません。
楽曲のジャケット画像も鮮明に表示されます。
それと、実際に持ってみるとわかりますが、すごく軽いです。
実際に150gという重量は軽量ですが、なによりも握りやすいデザインが軽く感じさせていると思いました。
背面は、ほぼ1面ラバーのような素材になっているため、滑り止めの役割を果たしています。
個人的に好きなポイント
金色のジャックとヘアライン加工で高級感たっぷり
NW-ZX300を実際に聴いてみた音の感想
それでは、音質のレビューです。
筆者(Monogama)が所持しているDP-X1AとXDP-30R、iPhone6sが比較対象になっています。
音に関しては好みによるところが大きいので飽くまで「Monogamaの感想」という点にお気をつけ下さい。
使用したイヤホンは「SHURE SE535LTD」、「SONY XBA-300」
ちなみに、この2機種はどちらも記事にしています。
NW-ZX300の音質レビュー
音の傾向としては、ソニーらしい低音と高音がはっきり聴こえるチューニングを残しつつ、他の音域を潰さない工夫がされているように感じました。
過去のソニーのウォークマンはドンシャリ気味で楽曲の相性を選ぶ印象がありました。しかし、ZX300は上手く全ての音域が綺麗に聴こえるように調整されて、どんな曲とも相性が良くなったように感じます。低音が不足気味なSHURE SE535LTDで聴いてもブリブリしたものではなく、ハッキリと聴こえる上質な重低音が出て驚きました。
聴きなれた曲でも全然違う音で鳴ってくれるので、1万曲ほどあるライブラリの曲をすべて聴き直したくなるほど、楽しく聴けるDAPだと思いました。
ONKYO X1Aや30Rなどの他機種との比較
過去に私は、WM1とZX100を視聴してONKYOのX1Aを購入しました。
WM1は確かに高音質でしたが、値段が高すぎる点と重量が重すぎるため惹かれませんでした。
ZX100は値段と重量は良かったんですが、音が全く好みではありませんでした。
今回の新作ウォークマンNW-A40シリーズとZX300は、WM1方向の音作りになっています。
厳密にいうとWM1とZX100の中間なイメージです。
この音作りが個人的にドンピシャでハマりました。
DP-X1Aも購入した当初は、音の良さに驚きました。もちろん今でも素晴らしい音だと思います。
しかし、ZX300はそれ以上の音質に感じました。
個人的な音の比較評価ですが
アンバランス接続での音の比較
NW-ZX300 >= NW-A40 > DP-X1A >>> XDP-30R >> iPhone6s
ZX300とA40が一番好きな音です。A40もZX300とかなり良い勝負をしており、ブラインドテストをされたらわからないレベルな気がします。
バランス接続での音の比較
NW-ZX300 >= DP-X1A >>> XDP-30R
NW-A40、iPhone6s はバランス接続未対応のため比較対象外
XZ300とX1Aに関しては好みで分かれると思いますが、個人的にはZX300の方が好みでした。
XDP-30Rも一応、バランス接続で聞けますが数段グレードは落ちる印象でした。
後日、M12SB(キンバーケーブル)との組み合わせについて詳しいレビューを書いています。そちらも良かったらどうぞ
音に関しての総評
NW-ZX300 と DP-X1Aですが、音の傾向も違うのでこれは好みで分かれると思います。
Monogama的には普段使っている「SE535LTD」と「B&W P7」どちらで聴いてもZX300の方が好みでした。特にヘッドホンはZX300の方が得意な印象があります。
店頭で視聴したNW-A40が想像以上に良い音で驚きました。
実売2万円弱でこの音、DAC機能搭載はコスパ高すぎます。
アンバランス接続で電車などの騒音のなかで聴く分にはA40で十分かもしれません。
ZX300が気になっている人も1度、A40と聴き比べてみて下さい。驚くと思います。
Chromebookでも使えるDAC機能が想像以上に良い
今作のシリーズからパソコンにZX300やA40を接続することでDACとして使用できる機能が追加されました。
これで、ヘッドフォンアンプがない環境でもウォークマンを繋げば良い音でPCの音を聴くことができます。
DAC機能は Chromebookにも対応している
本体の記憶容量が少ないChromebookには、音源を保存していないので「使う機会はないかな?」と思っていました。
しかし、YouTubeやAmazonプライムビデオなどのストリーミング動画鑑賞、GooglePlayなどのクラウド上の音楽も高音質化できるので意外と使う場面が多く、重宝しています。
その他、疑問や検証など
本体の色で音質が違う?
こちらの開発者インタビューで「本体カラーで音が違う」という意見が出て話題になっています。11:35〜あたり
確かに、色が違えば塗料が違うので音への影響は0ではない気がしますが流石にそれはどうなんでしょうか。。
実際にMonogamaが展示店で聴き比べてきました。
何度も同じ機種を行ったり来たりして、同じ楽曲を聴く迷惑な客 Monogama
けどみんなA40を見てて7万する本機をさわる人はあまりいなかったのでじっくり視聴できました。
結果!実際に音は違ったのか?
結論から言うと「確かに音が違う気がするけど、たぶん気のせい」です。
目隠ししたら100%わかりません。
「本体カラーで音が違う」という情報が無かったら気にならないレベルだと思います。
そもそも同じカラーでも個体差などがありそうなので、気にする必要はないと思います。
それでも、個人的には黒の方が好みの音に感じたので黒色を買いましたが・・・
ちなみにシルバーカラーはジャック部の色合いが凄いカッコイイ
SONY製の4.4mm 5極バランスケーブル「MUC-M12SB1 」と「MUC-M12NB1」の違いは?
値段が8000円ほど高い「MUC-M12SB1」は、KIMBER KABLE(キンバーケーブル)と呼ばれるケーブルの8芯でつくられています。
その他の機能の「スターカッド構造」、「マルチゲージコンダクター」についてはどちらも搭載しています。
この2つの機能については以下の記事で詳しく説明しています。
NW-ZX300レビューまとめ
最後にNW-ZX300の良いところと残念なところをまとめておきます。
良いところ
- 音質が最高に好み
- デザインが高級感たっぷり
- DAC機能が思ってたよりも使える
- 優秀なイコライザで音の設定が色々弄れる
- マットガラスと独自UIで操作がヌルヌル
何より音質がめちゃくちゃ好みです。外で聴いていても思わず、聴き入ってしまうほどハマっています。
直前まで買うことをを迷っていましたが、実際に使ってみると「本当に買ってよかった」と思える完成度です。
残念なところ
- アンバランス接続だと音質がA40とあまり変わらない
- 再生画面から再生中のアーティストやアルバムに飛べない
- 純正カバーをつけると大きい&重い
- 値段が高い
アンバランス接続時の音質は決して悪いわけではなく、大変素晴らしいと感じます。
ただ、NW-A40の音が良すぎる
発売前は「ZX300はともかくA40をDACとして使用するのって意味あるのか?」と思っていたんですが、十分に音質向上効果を得られるレベルです。
2万円でこれは本当に凄いと思います。
ただ、ZX300の本領発揮は5極のバランス接続再生をした場合です。
Monogama的には、アンバランス再生でも過去機に比べると十分高音質です。しかし、バランス接続は桁違いに良いです。
ポーターブルヘッドホンアンプ(ポタアン)が必要無いと感じるほどの音を奏でてくれます。
軽量なDAP単体だとポタアンには勝てない、という概念が変わりました。
そして
定価7万という価格は単純に高いです。
しかし、実際に使ってみると妥当だし、むしろコスパは高いと感じます。
これは単純にMonogamaの金銭感覚的に、7万の買い物が高いというだけです。
高品質DAPとしては決して高い値段設定ではないと思います。
DACとしての使用もできるので、バランス再生可能なヘッドフォンアンプを探していた方は、7万円で高品質なDAPとヘッドホンアンプが同時に手に入るので、買って損はないと思います。
ZX300を数日使い込んでみた感想
2017/10/9 追記
ここからは数日使ってみて感じた良いところ、悪いところを書きます。
・ZX100よりも充電池の容量が減った事に関しては、全く気になりません。
外出して、一日中使っても半分以上は充電が残っている感覚です。
・再生時間が見れる機能が地味に便利です。
公式がエージングを推奨するだけあって、再生時間が見れるようになっています。エージング具合がわかるので地味に嬉しいです。
あと「あぁ、もうこんなに使ったんだぁ」って思えて愛着がわきます。
エージングによって、聴けば聴くほど音が良くなる(気がする)ので使う楽しみの一つとしても面白いです。
・カバーを付けるとそこそこの大きさになるので、ポケットが1つ埋まってしまうのが痛いです。
ただ、DP-X1Aを持ち運んでいた頃は、実質スマホ2台持ち状態だったのでそれに比べたらスマート&軽量です。
最後に
長々と書いてしまいましたが、正直書きたかったことの3分の1も書けてません。
それくらいNW-ZX300は、Monogamaにとって素晴らしいDAPだと思いました。
これだけ完成度の高いDAPは久々に触りました。
発売して価格が落ち着いてきたら、同価格帯の製品がかなり厳しい状態になると思います。
SONYは見た目重視で価格が割高、音質は中の上くらいのイメージがあったんですが良い意味で大きくイメージが変わりました。
後はソフトウェアのバージョンアップなどで使いやすさが更に向上することを期待したいです。
ここまで大絶賛しましたが、音の評価は超個人的な意見です。
人によっては「こんなもんか」って意見の人もいると思います。
もし、悩んでいるのなら実際に店舗に見に行って、視聴することをオススメします。
その時は、普段自分が使っているイヤホンと店舗の視聴機と同じ楽曲を入れたDAPを持っていく事をオススメします。
Monogamaも実際に、同じ楽曲を聴き比べて購入を決めました。
というわけで、ここまで読んでくださってありがとうございました。
⇨ しばらく使った後のレビューを書きました。
3500文字近くあり長いですが、写真多めでレビューしているので良かったらコチラもどうぞ
さらにその後
おすすめ関連記事