どうも、ものがま(@MonoGamaaa)です。
今回は20BAを搭載して1万円で購入できる驚異のコスパモンスター「KZ ASX」が届いたのでレビューしていきます。
多ドライバーイヤホンといえば、5万円は軽く超えるようなイメージがあったのですが、今はとても安く入手できますね。
特に、同メーカーのKZ ZAXは6千円前後で購入可能なのにサウンドクオリティも非常に高くて感動しました。
KZ ZAXは16ドライバーでしたが、今回のASXはなんと20ドライバー!どんな音がするのか非常に楽しみです。
KZ ZAX レビュー!開封&外観
外箱は相変わらずKZって感じの箱です。
色はシルバーを購入。別カラーにブラックもあるが、そちらは黒に金のラインで両方カッコいい。
内容物はこんな感じ。1万円越えだけど、いつものKZって感じ。
フェイスプレートは高級感があり格好いいが、よく見ると顔文字に見える
背面はスケルトンになっており、中のドライバーと固定材が見える。
AS16の頃にも感じたが木工用ボンドのようなものが見えるのはイマイチ。ZAXはこういった固定材は見えなかった。
イヤホンのサイズもかなり大きめ。独特な形状をしているので装着感は人を選びそうな印象です。個人的には装着感は問題ありませんでした。
細かい点だけど、LeftとRightの文字が掘り込み式になりました。前までは印刷。
付属のイヤーチップも黒いものから透明の物に変更になっていた。個人的にはこの白いイヤーチップはペラペラしていて好みではないです。今までのイヤーチップで質感はそのまま色だけ変えてほしかった。
KZ ASX 音質レビュー!KZ ZSXとAS16との比較
中華イヤホン好きの中でかなり話題のKZ ASXだが、実際のところ音はどうだったのか?個人的に感じた感想としてレビューしていきます。
KZ ASX 評価
高音域 | |
中音域 | |
低音域 | |
解像度 | |
音場の広さ | |
定位の良さ |
全体のバランスと傾向
まず第一印象は大迫力
音の傾向としてはドンシャリだが、全ての楽器が全力でぶん殴ってきてるのが分かるほど、攻撃的なサウンド。ドライバーが全てBAのため、DDのような深く沈むような重低音は鳴っていないが全体的に、低音と高音が多い印象。
CCA C12を思い出す迫力だけど、それ以上に音場が広く壮大。低音域はCCAの方が深く感じた。
特筆すべきは、これだけ各楽器が大迫力で鳴っているのに、潰れている音域や聴こえにくい楽器が存在しない事です。驚異的な音の分離感は流石20ドライバーのイヤホン。
楽器の多い時に音の分離感が際立ちますが、ソロパートや楽器の少ない楽曲でも音の迫力があるので相性は良いです。むしろ、音数の多い曲はASXだと繊細な表現が出来ずに苦手に感じました。
高音域
恐らく、このKZ ASXで最も質の良い音域が高音域です。非常に高い解像度と微細な広がりを表現する高音域は、シンバルなどの金物楽器が特に得意な印象です。
ただし、高音域に余裕がありすぎるため、金物楽器と高音域ボーカル、電子音などの複数の高音域が鳴る最近のJ-POPなどを聴くと情報過多で聴き疲れと、楽曲の本来のバランスが崩壊してしまいます。
Twitterの着弾レビューを見ると高音域が刺さるという意見もあります。しかし個人的には、高音域の刺さり方は、KZのイヤホンの中では普通か大人し目に感じます。
中音域
ドンシャリのバランスのため、中音域は控えに感じます。しかし、音の分離感が素晴らしいので籠ってはいません。
スマホ直刺しなど、中低音域がパワー不足な再生機だと、イマイチかもしれません。低音域と高音域の量が多い楽曲を聴くと相対的に中音域のパワー不足に感じます。ヘッドホンプなどの出力を確保できる再生機で聴く事でこの問題はある程度解消します。ただし、高音域寄りになる特徴の再生機だと相性が悪いので注意です。
個人的には、ロックなど、音数の多いバンドサウンドでボーカルをしっかり聴くならDACとヘッドフォンアンプは必須だと感じました。スマホの直刺しだと機種によるけど少し厳しい印象。中音域に補正のかかるiPhoneだとマシかも?(新機種のiPhone持ってないから分からんけど。)
低音域
賛否が分かれそうなのが低音域。
20ドライバー全てBAなので、DDのような重低音を期待するとちょっと期待外れかもしません。しかし、AS16よりも間違いなく低音の量は増えており、迫力も出ています。低音の量は十分ですが、重低音が物足りないかも。
誤解のないように言っておくと、ASXは決して低音が弱いイヤホンではない。しかし、ハイブリッドドライバーと比較すると、鳴り方がまったりと大人しいです。そのため、KZになれていると物足りなさを感じるかもしれないという話です。
個人的には、ASシリーズに重低音はあまり求めていない(重低音を聴きたい場合は低音に特化したイヤホンを使うので)。通常使用ならコレくらいの低音のバランスが丁度いいように感じた。というより、KZの傾向として低音を増やすとそれに比例して高音域も増やしてバランスをとっているのでイタチごっこな印象。
KZ ASXとZAXを比較
筐体は1.5倍くらいのサイズ差があるASXとZAXだが、重量はほぼ同じ。
正直、ここまでくると好み問題だと思う。けど、低音域という観点で評価をするならハイブリッドのZAXに軍配が上がる。それと全体のバランスもZAXの方が優等生な鳴り方で万人ウケすると思う。それくらいZAXのチューニングは良くできていたと思う。
KZ ASXはロマンとドライバーを詰め込んだ結果、チューニングなどは置き去りにしてしまった感じがする。音の迫力、ゴージャスさという意味ではASXが間違いなく勝利。現に、ASXを長時間聴いた後にZAXを聴くと物足りなさを感じてしまうほど。恐ろしい。
万人ウケするバランスが良い音を聴きたいならKZ ZAXをおススメするけど、音の洪水を感じたいなら20DDのASXを選ぶのも面白いと思った。
KZ ZAXのレビュー動画はコチラ
KZ ASXとAS16を比較
言わずもがなAS16と非常に似ている。しかし、低音の迫力や高音域の量でASXが勝っているように感じる。
一方でバランスはAS16の方が良かった印象です。特にボーカルなどの歌物を聴く場合はAS16の方が相性の良い場合が多い。ASXは高音域の広がりが素晴らしいのだが、そちらに気を取られてしまうため中音域に注目しにくくなっている。
きちんとASXの中音域も鳴らせる再生機を持っているならASX、スマホなどで聴く場合はAS16がおススメかもしれない。
KZ ASXはおススメ?買うべきかどうか?
ぶっちゃけた話、ZAXほどの感動は無かった。
情報が出て20ドライバーというのを見た時がピークでした。しかし、唯一無二のコスパとスペックなのは間違いなく、興味があるならぜひ聴いてみて欲しいイヤホンです。
あとエージングでかなり化けそうな感じ。レビューが少ないのもそのため?
この記事はファーストインプレッションなのでエージング後はまた別の記事か動画でレビュー予定です。数時間聴いただけでも、だいぶ印象が変わってきているので面白いです。(筆者はエージングをあまり信用していませんが)
KZ ZAXは開封してすぐ楽しめたけど、ASXは聴けば聴くほどハマる。スルメのような魅力のあるイヤホンに感じました。
参考までに筆者が試した視聴環境は、ZX300、Find X2 Pro、D50+HA5000
最も好みだったのはD50+HA5000の組み合わせ。次にFind X2 Proが好み。ZX300だと高音域が多すぎて他の音域が物足りない(イコライザ弄れば問題なさそうだけど)
再生機との相性が大きく出そうなので、一度聞いてみてイマイチに感じた場合は再生機やイヤーチップ、ケーブルを変えてみる事をおススメします。
中華イヤホン初心者に最初の1本には、ASXではなくZAXを進めます。2本目以降や多ドライバーを求める沼の人にはKZ ASXは間違いなくオススメできます。その前にAS16やZSXを聴くのもお忘れなく💗
個人的には見た目と音の面でもハイブリッドの方が好みなので、ハイブリッド式で1万円前後の20ドライバーイヤホンが今後発売されるのが楽しみです。